FPいわかみ
お役立ちコラム
退職金 その1:
手取り金額を計算してみよう
退職金は、リタイア後の生活設計には欠かすことのできないパーツです。
退職金にかかる税金は分離課税(他の所得とは分けて退職金だけで税額を計算)ですので、自分で税金額と手取り金額を簡単に計算できます。
手取りがどのくらいの額になるか、一度計算してみてはいかがでしょうか。
ステップ1:退職所得の計算
退職所得=(退職金収入-退職所得控除額)x1/2
退職金収入は退職金の額面金額。
退職所得控除額は勤続年数(1年未満の月数は切り上げ)によります。
勤続20年以下の場合:40万円x勤続年数
勤続20年超の場合 :800万円+70万円x(勤続年数ー20年)
例)退職金の額面2,500万円、勤続年数37年9カ月の場合:
退職所得控除額=800万円+70万円x(38年-20年)=2,060万円
退職所得=(2,500万円ー2,060万円)x1/2=220万円
ステップ2:税額の計算
退職所得に対して所得税と住民税がかかります。
所得税は退職所得の金額によって税率が異なります。(下表)
住民税は退職所得x10%で計算します。
ステップ1の例で実際に計算すると
所得税:220万円x10%-97,500円=122,500円
122,500円x2.1%(復興特別所得税分)=2,572円
122,500円+2,572円=125,000円(100円未満切り捨て)
住民税:220万円x10%=220,000円
税金は合計で125,000円+220,000円=345,000円
ステップ3:手取り金額の計算
手取り金額=(退職金収入ー税金合計額)ですので
例のケースでは25,000,000円-345,000円=24,655,000円が手取り金額です。
退職金控除額が手厚いため、給与とくらべて退職金は税金が小さくなり、手取りが大きくなります。
退職金は、リタイア後の生活設計=リタイアメント・プランニングに欠かすことのできないパーツです。手取り金額を一度計算してみることをお勧めします。