金融リテラシー 教育 講師 セカンドライフ 老人ホーム FP ファイナンシャルプランナー 新宿
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FPいわかみ

お役立ちコラム

介護の実際を知る-②

要介護となる原因

シリーズの2回目は「要介護となる原因」です。

 

「どのような原因で要介護となるのか」を、データで説明します。

シリーズ1回目のテーマ「介護にかかる期間」にも深く関連してきます。

1位は認知症

厚生労働省の平成28年度「国民生活基礎調査の概況」によれば、要介護(要支援も含む)となった原因のトップは認知症です。割合は18%なので、要介護となった人のおよそ5人に1人弱が認知症が原因で要介護となっていることになります。

 

認知症にはさまざまなタイプがあります。治療可能なタイプもありますが、大きな割合を占めるのは次の3つです。

アルツハイマー型認知症

脳血管性認知症(脳梗塞やくも膜下出血を原因)

レビー小体型認知症

これらは三大認知症ともいわれ、残念ながら治療は難しいと考えられています。

 

「脳の障害によって認知機能が持続的に低下する」のが認知症です。脳以外の機能は正常で、身体の健康は保たれますので、介護期間は長期化する可能性が高いといえます。

 

シリーズの1回目で、「介護にかかる期間」について書きました。平均で4年7カ月という調査結果に、「こんなに長いのか」と思った方も多いでしょう。平均期間が長くなっている背景には認知症が原因のトップ、ということもありそうです。

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厚生労働省 平成28年・国民生活基礎調査の概況

介護は突然やってくる

2位「脳卒中」、4位「骨折・転倒」、6位「心臓病」は、いずれも急性で発症するもので、いつ起こるかはわかりません。合計で34%ですので、約3人に1人の割合です。

 

1位の認知症も、症状や進行スピードは認知症のタイプによっても異なりますし、個人差がありますので、要介護になるタイミングを予見することは難しいです。

 

認知症も含めれば52%となり、実に約半数の方については、家族は「介護が突然やってきた」と思うことになります。

事前に考えておくことが大事

前回も書きましたが、親の介護への対応を事前準備することは現実には難しいといえます。要介護となるタイミングも分かりませんし、原因も分かりません。実際になった時の症状や進行スピードも個人差があります。

 

子供も、生活環境が変わっていきます。親が要介護となった場合に、現時点で子供として出来ること・出来ないこと、と将来に出来ること・出来ないこと、は違うはずです。

 

ただ、基本的な知識だけでも知っておくと、いざという時に慌てず、適切な初動ができると思います。日本FP協会でも、全国のさまざまな支部で介護に関するテーマを含めた無料セミナーを開催していますし、自治体や民間でも開催しています。そういったセミナーも有効活用してみてください。