FPいわかみ
お役立ちコラム
「ねんきん定期便」フル活用
(1)定期便のキホン
「ねんきん定期便」には、リタイアメント・プランニングに参考になる情報が、数多く含まれています。定期便の見方を正しく理解して、100%活用できるようにしましょう。
何回かに分けて、定期便の見方と活用法を紹介します。
(その1)は「ねんきん定期便の基本」です。
1.いつ送られてくるの?
国民年金と厚生年金保険の加入者に、毎年1回、誕生月に郵送されます。
2.何が送られてくるの?
35歳・45歳・59歳以外の人には、ハガキが送られます。ハガキには、年金加入歴、納付済保険料累計額、年金見込額、直近13か月分の標準報酬月額や保険料納付額、といった情報が記載されています。
35歳・45歳・59歳の人には、封書が送られます。封書には、資格取得・喪失等の全ての履歴、1号被保険者期間の保険料納付状況履歴、2号被保険者期間の標準報酬月額等の履歴、といった詳細な情報が含まれています。
3.【重要】50歳を境に表示内容が変わると聞いたけど?
年金の見込み額の表示方法が違うので注意が必要です。
50歳未満は、「これまでの加入実績に応じた年金額」が記載されています。つまり、今後の継続加入による年金は含まれていません。
50歳以上になると、「現在と同条件で60歳まで継続加入したと仮定した場合の年金額」が記載されています。つまり、現在の条件で60歳まで保険料支払いを続けた場合の年金になります。
特に3.が重要。
50歳未満の人は、「こんな少ない金額しか貰えないのか」と早とちりしないでください。
50歳以上の人は、現在の収入がこれからも続き見込みであれば、定期便に記載されている年金額が、ほぼ実際に貰える金額と考えて大丈夫です。
一方で、60歳前に会社を退職し、厚生年金から脱退するようなことがあれば、翌年の定期便では厚生年金の金額が減額されることになります。