セカンドライフ・プランニング
「健康」と「介護」と「お金」
シニア世代が不安に感じることのトップ3は「健康」・「介護」・「お金」といわれています。
私の両親は、東京都郊外で夫婦二人の年金暮らしをしていましたが、70代後半になった頃に老人ホーム入居の話が出てきました。将来の健康や介護への不安から、まだ動けるうちに施設に転居した方が安心、と考えてたようです。
その後、両親と子供2人(私と兄)で色々な相談をしましたが、鍵となったのは「お金」でした。
・健康でいるのは家族全員にとって嬉しいが、今後の旅行費や娯楽費をいくら見込めばよいか?
・介護が全くゼロは非現実的。でも、介護費用としてどのくらい見込んでおけばよいか?
・一方が先に他界した後の、年金はどうなるのだろう?老人ホームの家賃を賄えるだろうか?
「人生先立つものはお金」と言ってしまうと味気ないですが、「お金」のことを避けてセカンドライフを考えることは難しいのが現実です。
家計診断をしてみよう
すでに実践しているシニア世代の方も多いかもしれません。
家計診断から始めましょう。
収入と支出を書き出して、年間の収支を確認します。
家計簿を利用している家庭では、収支はすぐに分かると思いますが、改めて支出については項目ごとに整理してみてください。家計簿を使っていない家庭では、細かい数字は気にせず、万円単位でざっくりと項目ごとの支出金額を出してみてください。
支出項目ですが、代表的なものは次の通りです。
( )内の小項目ごとに支出額を整理してください。
基本生活費(食費、水道光熱費、通信費、交通費、日用品費、被服費、理容費)
住居関連費(管理費、積立金、固定資産税、住宅ローン)
医療費 (病院治療費、薬代、マッサージ代)
娯楽費 (旅行費、趣味)
車両費 (駐車場代、ガソリン代、自動車税)
収入は年金が中心と思います。他にも継続的な収入が見込まれる方はその分も含めて、年間の収入合計額を計算してください。(必ず税引き後の手取り額で計算してください)
収入合計から支出合計を引いたのが収支になりますが、黒字/赤字どちらだったでしょうか?
資産を「使う分」・「備える分」・「遺す分」3つに分ける
次は資産の確認です。
シニア世代では、収入が年金に限られているため、不足部分は資産を取り崩しながら生活するケースが多く、取り崩し可能な資産額を確認しておくことは重要です。
全体の資産について大凡の価値を計算した後は、資産を3つに分けていきます。
分けると言っても実際に分割するわけではなく、どの区分にどの資産をいくら充てる、と数字上で分けておけば十分です。
①ゆとりある豊かな生活を楽しみたい ⇒「使う分」
②万が一に備えた資金を持っていたい ⇒「備える分」
③子供にもある程度の財産を遺したい ⇒「遺す分」
資産の確認については、資産運用相談 で詳しく悦明していますのでご覧ください。
キャッシュ・フロー表で今後の家計を見える化
収支と資産の確認ができたら、キャッシュフロー表を作ってみましょう。
キャッシュフロー表を作ることで、先々の家計状況を見える化し、必要に応じて対策を考えることが可能となります。
毎年の収支が赤字であれば、資産を取り崩して行きますが、途中で取り崩せる資産がなくなってしまったら、その後は厳しいことになります。そうなる前に、支出を減らすなどして毎年の取り崩し額を少なくする対策を考える必要があります。
一方、収支や資産に余裕が確認できれば、旅行や趣味娯楽などにもっとお金を使えます。病気や介護になっても、費用のことは心配せずに必要な治療やサービスを受けることができます。
キャッシュフロー表の作り方は、日本FP協会ホームページに説明ありますので、参考にしてください。
セカンドライフ・プランニングのステップ
➊ セカンドライフの暮らしをイメージ
セカンドライフ・プランニングの第一歩は「希望する暮らしのイメージ」。
どんな生活をどんな場所でしたいのか、趣味や旅行、仕事はどうするのか?・・などなど、イメージする暮らしぶりをお伺いします。
その中で、希望する事柄の優先順位を考えていきます。
❷ 家計収支をチェック
「暮らしのイメージ」と現在の家計支出状況を踏まえて、今後の生活での支出見込額を算出します。年金などの収入見込額も算出します。
現在の預金額も含めた全体での収支チェックをします。
キャッシュフロー表を作成することで毎年の収支見込を「見える化」します。
➌ アクションプラン策定
収支に十分な余裕がない場合は、「収入を増やす」・「支出を減らす」・「預貯金等の資産を増やす」のいづれかの対策が必要となります。
どのような方法で収支に十分な余裕を持たせることができるかのアクションプランを一緒に検討して策定します。
➍ 定期的な見直し
時間がたつとイメージする暮らしや優先事項が変わってきます。自分自身あるいは家族の健康状態によって当初予想していなかった暮らしとなる可能性もあります。
ご希望により、定期的に(1年に1回程度)収支状況とキャッシュフロー表の見直しをします。それに基づき、アクションプランの見直しも行います。
セカンドライフをお金の面でも安心して過ごすための、いわば「家計ドック」と考えて下さい。
料金
相談は1回あたり原則2時間とさせていただいています。
ご要望に応じて2時間以外の相談もお受けしますので、お問い合わせください。
<内容>
相談1回あたり(下記①~③を全て含みます)
①2時間の面談
②面談のための情報収集および資料作成
③その他面談実施に必要な準備一式
<相談料(消費税別)>
16,000円
*別途交通費・宿泊費がかかる場合があります
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